零式艦上戦闘機二一型 EII-140

 

 アメリカ、フロリダ州のペンサコラ国立海軍航空博物館に展示されています。

カナダのホブ・ディマート氏がバラレ島より回収した、零戦8機分の残骸より

復元した機体です。

8機分の残骸より3機の胴体が復元されたようです。

8機のシリアルナンバーですが、

3741,4460,4461,4469,5355,5356,5450,5451

となっています。

製造番号からすると、3741が三二型、5450,5451が五二型丙、

あとの5機が五二型となります。

CAFの飛行可能機とほぼ同時期に同じ場所で修復されたわけです。

この機体のシリアルナンバーは5450なので、本来は五二型丙の胴体のようですね。

当初飛行したようで、最初の飛行はこちらの機体の方が先だったようですが、着陸時に

主脚が折れてしまい、その後に折れた主脚を溶接し、零戦を欲しがっていたアメリカ海兵隊

に売却された、とのことです。

ホブ・ディマート氏は三機、修復したはずなのですが、もう一機はどうも墜落して壊して

しまったようです。

主翼はホブ・ディマート氏による修復時にすべて新造されたとのことです。

EII−102号と同様に主翼の折り畳みは再現されていないと思われます。

また、主翼の新造の方法ですが、零戦の主翼の主桁には、断面がT字型のフランジ材

が使われています、POFのエド・マロニー氏は、61−120号の主翼のに対し、オリジナル

通りに、T字型の部材も新造したようです。

しかし、ホブ・ディマート氏はコストがかかり過ぎる為、断面がL字型の部材を二本溶接し

て、T字型にするという手法を用いたようです。

現在、飛行不能なのが残念ですね。

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